アナログレコードとα波の科学的効果(後編)
- rptfukumoto
- 2024年1月28日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年1月29日
前回は、アナログレコードの魅力について主眼を置いて書かせていただきました。
今回は、アナログレコードに含まれる高周波数帯の音に関連のある、α波の科学的効果について書きたいと思います。

α波とは
α波は脳波の種類の1つで、ドイツの神経科学者であるハンス・ベルガー氏によって発見されました。
そもそも脳波とは、脳に流れる微弱な電流波形のことで、1秒間あたりの周波数の違いから5種類に分けられています。
α波は8~13Hzを指します。α波に触れてリラックスするのではなく、脳がリラックス状態にあるときにα波が出ます。
ストレスを軽減して心の健康を整えるだけでなく、集中力アップの効果も期待されています。
α波の効果
α波が出てリラックスしている状態の脳には、β-エンドルフェインという「快楽物質」が分泌されいて、心と体のストレス軽減や手助けに効果があります。α波が引き起こす効果は多数あり、α波はローアルファ波とハイアルファ波の2種類によって効果は分かれています。
ローアルファ波(8~10Hz)のときは、リラックスしている状態です。リラックスして脳にα波が出ると緊張感が和らぎ体液や血流の循環がよくなります。
α波が増えてローアルファ波(8~10Hz)に近づくと血行が良くなり、疲労回復や安眠、整腸の効果をもたらしてくれます。また、血行促進により細胞が活性化してアンチエイジング効果(老化防止)も得られます。その他にも不眠症、ストレス軽減、うつ病や更年期障害、高血圧、心筋梗塞、肩こりや腰痛などの病気から起こる血液の乱れを整えて免疫力を高める効果があると言われています。
ハイアルファ波(10~13Hz)が脳に流れているとき、適度に良いリラックス状態と集中状態(ゾーン)の中間地点にいます。
このとき集中力や記憶力、想像力がアップするため高いパフォーマンス発揮の効果がもたらされるのです。そのため、多くのオリンピック選手やプロスポーツマンは独自のルーティンでα波を出し、本番に強い集中力を養っているのです。
また、クラシック音楽を聴くことは脳のリラックス状態を作りα波を出す良い影響と知られていますが、本人がリラックスできればどんな音楽でも良いと言われています。
脳波がα波優位な状態になるとβ-エンドルフィン(快楽物質)が分泌されます。
実はα波の効果の殆どが、この快楽物質のおかげと言われています。そのため、別名「幸せホルモン」「若返りホルモン」と呼ばれるのです。
β-エンドルフィンは、精神を安定させて気分の高揚・多幸感をもたらし、脳が痛みを感じているときは痛みを和らげる効果があります。効果はモルヒネの約7倍の鎮痛作用があるとされています。
マラソンなどできつい状態が一定時間以上続くと分泌され、次第に快感を覚える「ランナーズ・ハイ」もβ-エンドルフィンの効果です。

アナログレコードの音からα波を誘発出来るの?
前回のブログでも少しお話ししましたが、CDでは人間の可聴範囲である20,000Hz以上の音がカットされており、アナログレコードでは20,000Hz以上の音も含まれていると言われています。
高周波数帯の音を聴くと、ハイパーソニックエフェクトと言われる脳血流の増大、α波の増強、免疫活性の上昇、ストレス性ホルモンの減少など生理状態が向上することに加えて、快感の脳機能である〈報酬系〉が発火して、音のより美しく感動的な受容、音をより大きく聴く行動の促進といっためざましい効果が現れると言われています。
実際に某テレビ番組で、生演奏とレコードとCDで比較・検証した番組がありました。
ライブハウスで録音しその音源を元にレコードとCDを作成したものを、研究所に持ち込み検証をしたところ生演奏は40000Hzというかなり上の音まで出ているのに対して、CDは22000Hzより上の音がまったく入っていないとのこと、ではレコードはというとそれよりも上の音が記録されているのです。
人に聞こえない音を含むレコードは、CDに比べ、ライブの演奏に近い波形を示しているから、聞こえる音が自然でよく聴こえるのでしょう。また、レコードとCDで聴いたときの脳波をレコードを聴いたことのない人に聴かせて比べたところ、10人中7人がレコードの音が良いと感じそのうち5人の脳波がリラックス状態を示すα波多く出てるとのこでした。つまりレコードの音はリラックスできるということなのです。
自分の好きな音楽を聴いてα波を出そう
α波を意識的に出すには、心身ともにリラックスさせる必要がありますが、その際、効果的なのが、音楽を聴くことです。
α波の出やすい音楽として、クラシック音楽や自然の音が入っている音楽が良いとされていますが、結局は、聴いていて自分がいいなと感じる音楽がリラックス効果が大きく、結果としてα波が出やすくなるようです。
自分の好きな音楽を聴くことは、健康に繋がるんだと改めて気付かされます。

私自身もある病気で入院し療養していた時は、自分なりに考えて自分でリハビリを行っていました。将来や仕事などいろいろなことを考えて不安になることもありました。
そんな時もともと趣味だったレコードの心地良い音楽が、精神的な癒しを与えてくれて、不安な気持ちを軽くしてくれた経験がありました。
アナログレコードを聞いてリラックスし、癒されたと感じたあの時の体験は、今考えるとα波の効果だったのだと思います。
そういった自身の体験を経ているからこそ、自信を持ってお客様に勧めることが出来ると思っています。
自分に起こった、病気ということに対してネガティブな捉え方をしていました。
しかし、自分の身体や健康について改めて考えるきっかけになっただけでなく、単なる趣味だったレコード音楽のもつリラックス効果をはじめとする身体に対する様々な効果に気づくことが出来、それを自分の治療院にも導入するまでに辿り着くことが出来、ポジティブがネガティブを上まったというところでしょうか。すべてのことに対して意味があるのだなと改めて気付かされました。

私の治療院では、丁寧なカウンセリングでお客様の身体の状態を把握するだけでなく、好きな音楽をお伺いし、お客様の好みにあったアナログレコードをかけてリラックスしていただきながら、痛気持ち良い筋膜リリースをベースとしたオーダーメイドの施術を行っています。
好きな音楽を聴いて
リラックスした状態で
α波がでている状態で
五感を研ぎ澄まし
痛気持ちいい筋膜リリースを受け
自分の体と向き合い、より理解をすることで
自分の体をより良くしていけるようになる事ができると思います。
気になる方は是非一度当院の施術を体験してみてください。

参考資料




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